どうも。介護士のルリです。
介護士の環です!
今回は趣を変えてアニメから食事介助の方法を学んでみたいと思います。
楽しく食事介助の方法を学べるなら良いですね。
今回挙げるアニメは「呪術廻戦」です。
集英社で連載しているバトル漫画が原作のアニメですね。
めちゃくちゃ派手な戦闘アクション、過激な描写が売りですがこのアニメで食事介助の方法を学べるんでしょうか?
なお、今回はアニメや漫画のネタバレを含みますので、苦手な方は戻るボタンを押してください。
また呪術廻戦の用語の解説等はありませんのでご注意ください。
では早速 呪術廻戦アニメ第二期 渋谷事変 第39話 揺蕩-弐- より食事介助シーンを見てみましょう。
バッチバチに戦闘シーン豊富なところじゃないですか
食事介助をするところなんてありました?
食事介助シーン
それではこちら。
どこから突っ込めばいいのかわからないけど、とりあえずこれは食事介助シーンではないです。
もしもこのような場面を介護現場で見てしまった時は注意が必要です。
宿儺様の指を被介護者の口に突っ込む現場がどこにありますか。
この食事介助シーンでやってはいけないポイントを探っていきましょう。
指を食わすな。
未覚醒者への食事介助はNG
①起きているのか
②食べる意思があるのか
③自力で口を開けられるのか
ってこの見出しだと、未覚醒者が違うニュアンスになりそうですよ。
しっかり覚醒しているかの確認が重要です。
起きているかどうかの話ですよね?
別に宿儺様への覚醒がどうとかの話じゃないですよね!?
大切なポイントはこちら
①起きているのか
②食べる意思があるのか
③しっかり口が開けられるのか
こういった点に注意してみていく必要があります。
いや、正しいんだけど前提が間違っているというか。
今回のシーンでは気絶している虎杖君に宿儺様の指を食べさせようとしています。
気絶している相手に対し食事介助をしてはいけません。
当たり前のことというか、現場だと即救急車なんだよなぁ。
そして食べる意思の確認も出来ていません。そのため口を無理やり開けています。
いけないシーンをまとめてみると
①虎杖君は起きていない
②食べる意思を確認していない
③無理やり手を使って口を開けている
など、問題行動が見られます。
問題行動以前の話なんですよ。
頸部が後屈したままでの食事介助はNG
④頸部後屈(頸部伸展)しているのか
⑤のどぼとけが上に動いているのか
⑥ムセ、口腔内に異常はないか
このシーンでは無理やり手で虎杖君の口を開けていますが、このことにより虎杖君の顔が上を向いてしまっています。
これは頸部後屈(頸部伸展)と呼ばれ、食事介助時には避けた方がよい姿勢です。
このままだと食道を通らずに気管に入って誤嚥してしまうんですよね。(ちょっと勉強になってきてる気がしている)
その通りです。誤嚥は怖いです。誤嚥による病気は可能な限り避けなければなりません。
ですがこの頸部では宿儺様の指が胃や腸に届かず肺に入ってしまいます。
胃や腸って……宿儺様の指はビフィズス菌か何かか?
なので顔は上を向けずに前に、少し俯かせるくらいが理想です。そうでないと指を誤嚥するリスクがあります。
詳しい描写が出せないままで恐縮ですが、このシーンではしっかりとゴックン(嚥下)が確認できています。
喉仏が上に動いているのをカメラ視点で確認しているのでこれはGoodなポイントです。
専門用語で喉頭挙上と呼びます。
食事介助の際はしっかりと喉頭挙上の確認を行いましょう。
こんなところでまさか……食事介助での良いポイントが見つかるなんて……。
また嚥下前後での咳がないため飲み込めている可能性が高いです。口の中の確認ができるとより良いでしょう。
嚥下能力に合わない食形態での食事介助はNG
⑦本人様の嚥下能力はどうか
⑧本人様にあった食形態を提供できているか
⑨食事介助に関して多職種で話し合いが出来ているか
本来寝ている人に対して食事介助をしてはいけませんが、介護現場ではそうも言っていられない時が全くないというわけではありません。
すごく遠回し……まぁそうですね。
そのため、本人様の嚥下能力に見合った食形態での食事介助が望ましいです。
今回、虎杖君は初期の頃から宿儺様の指を咀嚼もせず一飲みで嚥下出来ているわけですから、驚異的な嚥下能力の持ち主といえます。
驚異的な嚥下能力の持ち主
ですが、虎杖君以外でしたら他の食形態に変えた方が無難といえます。
特に初めての人に食べてもらう際は食形態の選定が大切です。
うぉっとネタバレ注意ですよ!
てかそもそも指は食べ物じゃありません……。
食形態は多数あります。指の場合は細かく刻むか、ミキサーにかけてドロドロに溶かした食形態にしてから食べていただくのがベストでしょう。
ミキサーにかかった宿儺様の指……。
破壊不可能だしミキサーにかけるのは無理なのでは?
また人によって食事介助方法が異なるというのも避けた方が良いです。
正しい食事介助方法を伝達しないと、間違った方法が伝わってしまい、悪循環に陥ることもあります。
今回は悲しいことに間違った方法が流布してしまい、危険な食事介助シーンが散見されました。
正しい知識を持ち、多職種と話し合って適切な食事介助方法を共有ことが大事です。
多職種というか異形種なんだよなぁ。
閑話休題
余談ですが、宿儺様の指を飲み込んですぐ虎杖君は宿儺様に覚醒しております。
ですね。
数秒だと宿儺様の指は胃で停滞すると考えられます。
ですが、胃は消化器官であり吸収器官ではありません。
ほうほう。
ここでBing AIに聞いてみました。
「胃で吸収される栄養素は何ですか?」
栄養素……?
宿儺様の指の主成分はアルコールである可能性があり
未成年者飲酒禁止法だー!
虎杖君は高校生……ですが、飲み物ではないので"飲酒"にはならない可能性があります。
しかし宿儺様の指が飲み物と判定されたら、未成年者飲酒禁止法に該当する恐れがあります。
一口でゴックンしてますしね……。
宿儺様の指が飲み物と判定されたら未成年者飲酒禁止法に該当する恐れあり
いや、食べ物でも飲み物でもなく指は指なんですよ。原作では蝋って言われているし主成分は蝋なんじゃ……。
まとめ
①起きているのか
②食べる意思があるのか
③自力で口を開けられるのか
④頸部後屈(頸部伸展)しているのか
⑤のどぼとけが上に動いているのか
⑥ムセはないか
⑦口腔内に異常はないか
⑧本人様の嚥下能力はどうか
⑨本人様にあった食形態を提供できているか
⑩食事介助に関して多職種で話し合いが出来ているか
ということで今回は以上となります。
楽しんで読んでいただけたら幸いです。
というか筆者が一番楽しんでいるという説。
こういったのまたやりたいと思ってたりします。
何かの参考になればうれしいです。
それでは!