①AIにケアプランの決定は絶対に出来ない理由
②AIがケアプランを作成するためには何が必要か
③今後ケアプランの作成はどのようになっていくのか
どうも。介護士のルリです。
介護士の環です!
ネットで介護系の記事を探してたらこんな記事を見つけました。
まぁ、そうなんじゃないですか?
AIにケアプラン作成は難しいんでしょうね。
果たしてそうでしょうか?
どういうことですか?
最近のAIの進歩はすさまじいです。
それはそうですね。
で、あれば長期目標、短期目標といった型に当てはめてケアプランを作成することはそれほど難しいとは思えません。
最近はデジタル化のため情報はすべてPDFだったりします。それらを読み解き、ケアプランに当てはめて情報を埋めていく作業は可能であると思います。
なのになぜ、絶対できないと断言出来るのでしょうか?
それは……。
と、いうことで、AIにケアプランの決定は絶対に出来ないと言い切れる理由について勝手に考察してみました。
AIにケアプランの決定は絶対に出来ない理由
②日常の中できめ細やかな気づきがある
③人の気持ちを汲んだケアプランの作成が出来る
ケアマネは利用者様の日常を見ている
ケアマネさんは、利用者様と会う前から、利用者様のことを知っています。
事前情報が得られますものね。
会って、話をして、その人を知っていきます。
ですね。私たちも同じです。
なのでわかってくるんですよね。その人の癖とか、何を大事にしているとか、何か無理されている感じがするな~とか。
ありますね~。
その人を知るってのはやっぱり、人間でないと難しいかも……。そう思わせる何かがあるんですよね~。
そして次につながってくるんですが、よく見ているからこそ、小さな気づきがあったりするんですよね。
日常の中できめ細やかな気づきがある
私たちもありますね。普段全然しゃべらず、全然ご飯食べてくれなくって、何が好きなのかわからない人でも、土用のウナギが出たときはめっちゃ進んで食べておられて~。
この人ウナギ好きなのか~ってなるやつ。
寝付けず、寝不足が続く時があると如実に歩行パフォーマンスが落ちてしまうなどの気づきとか。
午前中お風呂に入ってしまうとどうしても昼食の進みが悪くなり、食事量が減ってしまうなどの気づきって、介護士やケアマネジャーさんが主だったりしますね。
こういう小さな気づき1つ1つを丁寧にくみ取って、ケアプランに取り入れていくことできめ細やかなケアが出来るようになるんですね。
そういうのはなかなかAIには難しいと思われます。
人の気持ちを汲んだケアプランの作成が出来る
利用者様、家族様ももちろんなのですが、他職種の考え、気持ちなんかも汲んでくれたケアプランなんかもありますよね。
内に秘めた思いを、しっかり汲んでくれているときもあるんですよね。
ADLがよくなるのか、改善する/しないなどの微妙なラインだった場合の書き方とか、AIに書かせるのはまだ難しいかもしれませんね。
……。
AIは情報処理がメインですから、情報としてしっかり残していかないとダメなので、こういうのは苦手なのかなって印象があります。
AIがケアプランを作成するためには何が必要か
②プライバシーの問題の解決
③労働の錯覚問題解決
カメラやマイクによる利用者様すべての記録
現在の自然言語処理の分野はかなり精度が上がっておりAIにより飛躍的に向上したと思われます。
それでも、ケアマネジャーが作成するケアプランには遠く及ばない……。それはなぜか。
その解の例として、察知する力と情報量と考えます。
察知する力と、情報量?
察知する力……思考力……そういうのはAIが追い付いてきているので、後は情報量だと考えます。
そのため、AIがケアプランを作成するためには、高性能のカメラそして高性能のマイクで会話や環境を記録し、利用者様の全体像を完璧に把握出来るほどの情報量が必要となります。
うーん。
それに、ケアプランはケアマネジャー一人が全部作成するものでもありません。
他職種との連携は必要不可欠。他職種の意見をうまいこと取り入れなければなりません。
例えば……?
多いパターンなのが、嚥下障害で食べられない人に対するケアプラン作成ですね。
看護師などの医療側は、無理のない範囲での食事が望ましい。しかし介護士側は少々無理してでも、好きだったカップラーメンを食べさせてあげたい……。
あるあるですね~。
こういう中での折衷案をAIが導き出す、というのはなかなかに大変だと思います。
確かにそうですね。一般論とかは言えそうですけど、個別性をもっての意見や提案というのはAIは難しいかもしれません。
それでも、記録があればワンちゃん……と思ってしまうところもありますが、そもそも、高性能カメラやマイクを至る所に置くというのはコスト以上にプライバシー問題を避けて通れません。
プライバシーの問題の解決
至る所にカメラやマイクをつけるというのは、利用者様のプライバシーが完全に無くなってしまうということになります……。
排泄もきちんと知っておく必要があります。つまり……トイレにも……!
ないですわ~。
ここまで行くと法改正が必要になってしまう……。
ですが、人手不足が深刻となり、もうAIに老人を見てもらうしかない!ってところになると、こういう未来も来てしまうかもしれせんね……。
私たちも常にAIに監視されながら仕事する羽目に……!
あと、大項目として書かなかったですが、情報漏洩の問題もありますね。
怖いですね。
AIだと悪い人間によって操作されて情報漏洩などの不利益が起こる可能性があります。
しっかりと対策してほしいものです。
とはいえ、人間は間違いをするし、大事な記録データ保存装置を落とすし、壊すし、なくすし、悪意ある人間に騙されて情報を漏らしてしまう恐れもある。
どっちのリスクをとるのかという感じですね~。
労働の錯覚問題解決
この、労働の錯覚問題というのは?
ここで、AIの出番です。
bingより
つまり?
プロが5分で修理したエアコンと、素人だけど1時間以上親身に関わってくれて修理してくれたエアコンだと、後者の方が質のいいサービスだったと感じてしまう現象です。
例で出すと、AIが書いちゃえばいいのに、人件費や時間を浪費してケアプランを作成することで、質のいいプランだと錯覚してしまうことを言います。
まぁ、でも時間をかけてくれている=質の高いサービスというのは必ずしもイコールとは限らないですよね。
この辺の塩梅をどう解決するか……。質のいいケアプランとは何かをもっと正しく定義して、それをAIが記載して合格とするしかないでしょうね~。
ケアマネジャーさんが最終チェックして加筆するのが妥当なのでは?
全部それに集約されますね。
半分はAI、最終ケアマネが加筆というのがうまい使い方だと思います。
AIが半分書くことによる不都合が一切ないとも言いませんが、ある程度は楽になりそうですね。
まとめ
と、いうことでまとめです。
下記の感じで。
①ケアプラン作成がAIに出来ない理由は細やかな気づきがないから
②質の高いケアプランをAIに書かせるにはプライバシーやコスト等の問題あり
③半分AIが書いて最終ケアマネジャーチェックが必須という形で落ち着くでしょう
やっぱり、最終的には半分ほどAIに任せてもらって最終チェックはケアマネさんが良いんでしょうね。
ということで今回は以上です。
こういった情報とか、その他いろいろなお話とか発信していきます。
何かの参考になればうれしいです。
それでは!